全てのプロジェクト終了

前回公演より約1年半に渡り準備を重ねてきましたコミクストゥスジャパン第2回公演、全プロジェクトが無事に終了致しました。

 

ここまでの長い道のり、支えて下さった全ての皆さま、当日会場に足をお運びくださいましたお客様、共演者、裏方スタッフのみなさんに心より感謝致します。

私一人の力では到底できない公演でした。そして、大変な思いをして開催して本当に良かったと思えた公演でした。

 

舞台の上では共演者のみならず、客席の空気までもが一体となる素晴らしい瞬間を体感できましたし、終演後に撮影したこの写真の笑顔からもわかるように、出演者全員がハッピーな気分になり、そして公演を聴いて下さったお客様をお見送りさせて頂いた際の笑顔からも心から音楽を楽しんで下さった様子がわかり、音楽の神様ミューズに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

もちろん頂きました様々なご意見、ご感想は今後に生かすべく真摯に受け止め、良かった面を伸ばしつつ、足りなかった部分については事務的な面も含め再検討し更に良い公演、更に良い音楽を求めていきたいと思っています。

 

2011年日本でのデュオコンサート終了直後から始まった室内楽プロジェクト。

助成金を受けるための書類づくりから始まり、各企業への協賛の呼びかけ。全て音楽家の私には未知の世界の出来事で、そのたびに様々な方からのご助言を頂き、お力添えを頂きました。世界的に室内楽のコンサートというのは集客が難しく、また、今回のように新作初演曲が含まれるコンサートというのはなかなかその意義を理解して頂くことが難しく、その面では大変苦労しました。

 

しかし、今回はルブロワ氏を中心として本当に素晴らしい共演者に恵まれ、リハーサル2回、本番2回という短い時間ではありましたが、濃密な時を共にし、手前味噌ではありますが、その成果が舞台の上で見事に花開いた公演だったように思います。本番にかける意気込み、集中力、音楽への熱い想いが相乗効果となり、共演者から多くの事を学びました。

 

室内楽の魅力を知らせていくというこの活動には今後も一生の課題として取り組んでいきたいと思っています。何より、私自身がこうして素敵なメンバーたちと舞台の上で楽器を使って会話ができる室内楽が大好きだし、まだまだたくさん埋もれている素晴らしい作品を知りたい!ので。

 

今回のプロジェクトでは皆さまにお聴き頂きました、千葉と東京での2公演のコンサート以外に、ドルチェ楽器さん主催によるルブロワ氏のファゴットマスタークラス&ミニコンサート、音大生や既にプロとして活動をされているのみなさんやアマチュアの方への個人レッスン、アマチュアオーケストラの木管メンバーのグループレッスンが行われました。

 

これらを通じて、ルブロワ氏が考えるフランス式バソンの流れを汲む、しっかりした発音、しゃべるように紡がれていく音楽の作り方を多くのみなさんにご紹介することで、私自身も学ぶところがたくさんあり有意義な時間を過ごすことができました。

 

ルブロワ氏が言うには、フランスでもすでに古き良き時代のまるでフランス語をしゃべるかのように楽器を扱うことを目指す奏者は減ってしまっている。。。とのこと。彼が使用している楽器はモースマンというドイツで製造されている楽器ではありますが、彼が演奏するとまるでバソンを演奏しているかのように、発音がクリアになり、PPPPの本当にささやくような音でも芯を失うことなくコントロールされています。それを支えているテクニック的なこと、考え方、フィンガリングやリードの扱い方に至るまで全ての知識を余すことなく伝えたいという彼の思いが通じて、どのレッスンも白熱したものとなり、、、。

しかしそれでも、今回のルブロワ氏の10日間の滞在ではお伝えしきれなかったこと、演奏しきれなかった曲、やり残したこと。。。がまだまだあります。

ここを次の新たなプロジェクトの出発点としてまた頑張っていきたいと思っています。

 

どうぞ今後とも応援よろしくお願い致します!!