意識と無意識の狭間で

新緑の美しい気持ちの良い季節になりました。
すっかりご無沙汰しておりましたが、5月5日に千葉市で開催された私の伴奏する合唱団4団体が参加したチャリティーコンサート「とどけ歌声被災地へ」も無事に終わり、現在は7月のトリオコンサートの準備、8月にイタリアで開催予定の音楽祭(オルベテッロ国際ピアノフェスティバル)出演の準備、そして、今年最大のイベント!?日伊国交樹立150周年を記念して開催するコンサート「デュオリサイタルシリーズVol.3ピアノ×ピアノ」及び「親子でコンサートデビュー」(いずれもイタリアからピアニストジュリアーノ・アドルノ氏をお招きしてのオール連弾コンサート)の準備と元気に活動しています。

ちょうど一年くらい前にふと思い立って、ネットで紹介されていた体幹トレーニングとストレッチを始めました。
一応、舞台に立って人に見られる仕事をしているし、姿勢は美しいに越したことはない。。更に年齢的にも自分の身体作りをしっかりして良いコンディションでいつも演奏に臨めるようにしたいという思いから始めたのですが、1年が経過してやっと身体の筋肉の動きと自分の脳での認識が一致してきたように思います。

面白いもので、身体のある一部の筋肉が認識され始めると、その他、特別な運動を普段しているわけではない筋肉の動きも明確に分かるようになってきます。もちろん、スポーツ選手のようにしっかり筋肉全ての動きを認識しているわけではないですし、まして、トレーナーについて運動しているわけでもなく、ネットの動画を見たりして自己流に運動しているに過ぎないので、この筋肉(名前はわからないけれど。。。)が動いているな、こういう動作にはこっちとあっちの筋肉が連動して動くのだなとあくまで自分の感覚として認識するという程度なのですが。

それでも、例えばピアノを演奏するとき、「このボリュームでこのバランスでこんな音色を出したいな」と思って演奏し、思った通りの音が出たときの筋肉の動きが分かるようになると、また別の機会にその音を出したいと思ったときの再現率、確実性の確率が格段に上がってくるのです。
今までももちろん、自分の音色や打鍵のスピードなどには細心の注意を払ってきていましたが、どうも、うまくいく時といかない時があったり、ピアノが変わると再現できるのに時間がかかる。。。などの難点がありましたが、それの良い⇔悪いの幅が狭まり、修正にかかる時間が縮まってきたように感じています。

もちろん、一秒間に何十個もの音を同時に鳴らすことができるピアノという楽器ですから、その全ての筋肉の動きを意識しながら演奏する。。。など到底私の能力では不可能で。。。筋肉の動き以外にも考えなければならないことは山のようにあるし。。。だからそこは練習を重ねて、筋肉の動きなど考えなくてもそのバランスになる、筋肉の動きについて考えなくてもその音色になるというところまで持っていく訳ですが、環境が変わってうまくいかない時、身体が疲れていて思うように動かない時の素早い修正のために、良い状態の自分の身体と筋肉の動きを把握していることが今、とても助けになっています。

一日数分のトレーニングとストレッチですが、やはり継続は力なり。。。なのだなぁと実感している今日この頃です。

数日前に後ろ姿が美しく保てるヨガのポーズというのを発見してしまい。。。今度はそのポーズも就寝前のトレーニングに取り入れてみようと思っているところです。ピアニストって後ろと横の姿ばかり見られますから(笑)